

罪悪感を持って、お子さんにスマホを渡していませんか。
「本当はもう少し待ったほうがいいんじゃないか」
「画面ばかり見せていて大丈夫だろうか」
「でも、周りの子はみんな持っているし……」
そんなふうに、心のどこかで引っかかりを感じながら、それでも今日もスマホを渡している—そんな方に、この記事を読んでほしいと思っています。
結論を先に書きます。
あなたは、悪くありません。
そして、引っかかりを感じている
あなたの直感は、正しい。
私は岡山県和気町で、3人の子どもを育てている1人の父親です。職業はWebデザイナーとフォトグラファー。県立高校の非常勤講師もやっています。
妻は自然派のキッチンカーを営みながら、地域の子どもたちを山や川で本気で遊ばせる活動「わけっこパーク」も続けています。(新聞にも何回か掲載いただきました。)
そんな私たち夫婦が、2026年5月、新しいプロジェクトを立ち上げます。
プロジェクト名は「子供の才能を伸ばすスクリーンオフアクション」。
※長いのでSCREEN OFF ACTIONの頭文字をとって略称はSOA。
キャッチコピーは「16になったら会いましょう。」
この長い記事を、最後まで読んでいただけたら嬉しいです。
そして、もし共感していただけたら、ぜひ仲間になってください。

ママ、あなたは悪くない。
もう一度書きます。
もしあなたが今、お子さんにスマホやSNSを使わせていることに、どこか後ろめたさを感じているとしたら—その必要はありません。
お子さんにスマホを渡したのは、ママさん、あなたのせいではないからです。
SNSは、世界中で最も優秀な頭脳を持った人たちが、人間の脳の弱点を徹底的に研究し、依存させるために設計したものです。プッシュ通知、無限スクロール、いいね、コメント、おすすめのアルゴリズム—これらはすべて、私たちの注意を奪い、できるだけ長く画面に張り付かせるために緻密に設計されています。
大人ですら抗えないものに、子どもが勝てるはずがありません。
そして、ママさんを取り巻く環境はあまりにも過酷です。朝から晩まで子どもの命と未来を背負い、家事をこなし、仕事もして、それでも「もっと頑張らなきゃ」と自分を責める。そんな状況の中で、ほんの少しでも子どもにYouTubeを見せて休む時間を作ることが、なぜ責められなければならないのでしょうか。
ママさんが忙しすぎるのは、社会全体の問題です。
個人の努力で解決できる範囲を、とっくに超えています。
だから、この運動は「ママさんを責める運動」ではありません。
むしろその逆—「ママさんを一人にしない運動」です。
そして、パパへ。
妻の話を、ちゃんと聞けていますか。
助言ではなく、ただ聞く。
解決策を出すのではなく、ただ受け止める。
私自身、まだまだできていません。
妻が話している途中で「それはこうしたら?」と口を挟んでしまうし、忙しいときは生返事になってしまうこともあります。
でも、これは私たち父親が変わるべきところだと、本気で思っています。
日本のママさんが世界一過酷な状況にあるのは、夫が妻の話を聞けていないことと無関係ではありません。一番わかってほしい人に伝わらない孤独が、ママさんをさらに追い詰めます。そしてその余波は、結局のところ子どもにも届いてしまう。
だからこの運動は、子どもを守ると同時に、ママさんを守る。そしてパパさんが変わるための運動でもあります。
完璧なパパさんになる必要はありません。私もできていないところから始めます。一緒に変わりましょう。
ママ、パパだけの話ではありません。
周りの全ての大人が関係します。
これは「ママさん・パパさん」がいる家庭だけの話ではありません。
シングルマザーで育てている家庭。シングルファザーの家庭。祖父母が中心になって育てている家庭。離婚や別居で、子どもと別々に暮らしている親たち。里親家庭、施設で暮らす子どもたち。いろいろな形の家族があります。
どんな形の家庭であっても、子どもにとって信頼できる大人がそばにいることが大切です。シングルマザーで頑張っているお母さんなら、その周りの祖父母、おじさん・おばさん、近所の人、地域の大人たち—みんなで子どもを見守ってほしい。子育ての責任は、本来一人が請け負うものではありません。
なのでこの運動は、子育て中の家庭だけの話ではありません。
地域の大人、すべての方に関係する話です。
子育てを終えた世代の方、お孫さんがいる方、これから子どもを持つかもしれない方、子どもを持たない選択をした方—すべての大人に、関係があります。
なぜなら、子どもは家庭の中だけで育つのではないからです。地域の中で、社会の中で育ちます。今の子どもたちが、SNSの依存設計の中で疲弊し、IQが下がり(※エビデンスなど後述します)、自殺者が増えている—これは、日本全体の未来の話です。
「うちにはもう子どもがいないから関係ない」とは、誰も言えない問題なのです。
子育てを終えた方には、若い世代を支える側に立っていただきたい。地域で子どもを見守る目を増やしてほしい。お孫さんに「16になったら一緒にスマホ買いに行こう」と言える祖父母がいたら、運動はもっと早く広がります。
3つのミッション
「子供の才能を伸ばすスクリーンオフアクション」は、3つのミッションを掲げます。

1. 子どもを守る
SNSの依存設計から、子どもの脳と時間と才能を守る。
2. ママも守る
子育ての孤独から、ママを連帯で解放する。一人にしない。
3. パパは、変わる
妻の話を聞き、家族の時間に向き合えるパパへ。私たち自身が変わる。
この3つは独立しているのではなく、すべてつながっています。
パパさんが変われば、ママさんに余裕が生まれる。
ママさんに余裕が生まれれば、子どもとの時間の質が上がる。
子どもとの時間の質が上がれば、子どもはスマホに逃げ込まなくてよくなる。
そしてその輪に、地域の大人が加わってくれれば、運動はさらに大きな力になります。
ひとつの円環として、家族と子ども時代を取り戻す運動です。
なぜ、今、
この運動を始めるのか
シリコンバレーのテック業界では、自分の子どもに15歳までSNSを触らせないというのは10年以上前から「常識」とされてきました。
Apple、Google、Microsoft、Yahoo—スマホやSNSを世に送り出した張本人たちが、自分の子どもにはスマホやSNSを与えていない。この事実を、どう受け止めるべきでしょうか。
彼らは知っているのです。自分たちが何を作ったのかを。
私自身、このことを知ったのは5年以上前のことでした。
それからはClubhouseという音声SNSで何度も配信し、自分の運営するオンラインサロンでも語ってきました。でも、地域の周りに広げることはできませんでした。
「もう時代の流れだから、合わせたほうがいい」
「うちの子だけ守れればいい」
「親しい人にだけ伝わればいい」
そう考えていた時期もあります。
けれど、状況は変わりました。
世界は、もう動き出している
2025年12月、オーストラリアで世界初の「16歳未満SNS禁止法」が施行されました。違反した事業者には最大約49.5億円の罰金が科されます。対象はInstagram、Facebook、TikTok、YouTube、X、Snapchat、Reddit、Threads、Twitch、Kickなど。
フランスのマクロン大統領は2025年1月、新年演説で15歳未満のSNS禁止を表明。スペインも16歳未満の利用禁止方針を発表。イギリスでは上院で同様の法案が審議中。インドネシアは2025年3月に16歳未満のSNS利用を禁止しました。
アメリカではフロリダ州など複数の州で14歳未満のアカウント取得を禁止する法律が成立。連邦レベルでも子どもオンライン安全法(KOSA)の議論が加速しています。
つまり、これは「個人の意見」ではなく、「世界的な流れ」なのです。
ただし、これらの規制は完全とは言えません。
オーストラリアの規制では、WhatsApp、Messenger、Discord、Roblox、Steamなどは規制対象から外されました。「主に交流が目的」かどうかという判断基準で、これらが対象外となったのです。けれど、英国の運動団体「Smartphone Free Childhood」や英国小児科学会などは、グループチャットやゲーム内チャットの問題を強く指摘しています。
つまり、世界の規制ですらまだ穴だらけ。だからこそ、親や地域の大人たちが、自分たちの手で動く必要があるのです。
日本も動き始めた。
でも、私たちは
それを待てない。
日本でも、ようやく議論が動き始めました。
2026年1月、こども家庭庁は「インターネットを介して子どもがトラブルに巻き込まれることを防ぐため」のSNS規制作業部会を設置。今年7月に中間整理を出す予定です。
2026年4月、総務省は未成年のSNS依存対策の有識者会議を開催。利用開始時に年齢制限を組み込むよう事業者に求める方向で議論が始まっています。
※ここでおそらく初めて、インターネット依存でもゲーム依存でもなく、「SNS依存」と呼称しています。
けれど、ここに大きな問題があります。
日本政府の現時点の方針は、「年齢で縛る一律禁止は見送る」というものです。報道によれば、保護と利活用の間でバランスを取り、オーストラリアのような踏み込んだ規制には進まない見通しです。
また、議論が進んだとしても、法改正と施行までには2〜3年かかるでしょう。
その間に、子どもたちはどうなるでしょうか。
子どもの1年は、私たち大人の10年に匹敵します。脳の発達という観点で見れば、待っている時間はありません。
だから、私たちは政府を待たない。
これは政府への反対ではありません。むしろ、政府の議論を後ろから後押しする市民の声です。世界の流れを見れば、日本でも、より踏み込んだ対策が必要だと声を上げる親や地域の大人たちが、確実に必要なのです。
英国の運動「Smartphone Free Childhood」のメンバーが言っています。
「私たちは政府を待つことはできない。たとえ政府が今日法律を施行しても、今育っている私たちの子どもには間に合わない。力は私たちの手の中にある」。
私もそう思います。
何が問題なのか。
「SNS」と
「スマホ」と
「ゲーム」を
分けて考える
「子どもにスマホを持たせるな」とよく言われます。けれど、これは話を一緒にしすぎだと私は考えています。

「SNS」「インターネット」「スマホ」「ゲーム」—これらは分けて考えたほうがいいのです。なぜなら、それぞれに良い面があるからです。
インターネットは情報収集に役立ちます。子どもの学びを支えます。
スマホは持ち歩けるコンピューターであり、高性能カメラであり、緊急時の連絡手段です。
ゲームから得られる集中力や戦略思考もあります。eスポーツは立派な仕事にもなります。
では、何が問題なのか。
それは、SNSがスマホやゲームに搭載されることで、私たちが24時間インターネットに常時接続されてしまうことです。
貴重な隙間時間が奪われ続け、脳のワーキングメモリは絶え間なく流れる情報で疲弊していく。
子どもの頃、インターネットにつながっていない「ドラクエ」を徹夜でやりこんだ集中力は、私たちに目的遂行能力を与えてくれました。
一方、今のオンラインゲームは、画面の向こうに本物の「人」がいるから集中できる。それは「探究心」ではなく、「承認欲求」や「自己顕示欲」を燃料にしているのです。
だから問題は、スマホでもゲームでもなく、SNSの仕組みそのものなのです。
そして付け加えるならば—私たちはゲームに組み込まれたSNS機能(チャット、フレンド機能、ライブ配信など)も、SNSと同等に扱うべきだと考えています。RobloxやDiscordなどは、オーストラリアの規制対象には入っていませんが、子どもへの影響はInstagramと変わりません。
子どもは、
大人より
深く影響を受ける
私たちの脳の中で、扁桃体(へんとうたい)はアクセル、前頭葉はブレーキの役割を果たします。扁桃体はドーパミンを出して「やる気」「夢中」「熱中」を生み出し、前頭葉が冷静にそれを制御する—この二つのバランスで、私たちは衝動と理性の両方を持って生きています。
ところが、扁桃体は17歳ごろまでに完成するのに対し、前頭葉が完成するのは25歳ごろです。
つまり17歳までの子どもは、アクセルは完成しているのにブレーキの効きが曖昧な状態。これが思春期の暴走の正体です。
SNSのプッシュ通知や無限スクロールは、まさにこの扁桃体に直接アプローチして、ドーパミンを出させるように設計されています。大人でも抗えないものに、ブレーキの効かない子どもが対抗できるはずがありません。
「ルールを決めれば大丈夫」「躾ければなんとかなる」—これらは、構造的に難しい話です。だから物理的に遠ざけるほうが、結果として子どもにとっても親にとっても優しい選択になるのです。
数字が示していること
感覚で語っているだけではない、ということを、いくつかの数字で示します。
1. 日本の子どものIQが、下がり続けている
20世紀の中盤まで、世界的に人類のIQは10年で約3ポイント上昇していました。これを「フリン効果」と呼びます。
ところが日本では、1990年代半ばをピークに、子どものIQが下がり始めています。30年で約3歳分相当の低下が指摘されています。
インターネットが普及し始めた時期と、ぴったり重なります。
2. ADHDと診断される子どもが、何倍にも増えている
ADHD(注意欠如・多動症)の診断数は、過去数十年で何倍にも増加しています。診断基準の変化や認知の広がりも背景にありますが、研究者の中には、SNSや動画コンテンツによる「絶え間ない刺激」が、本来は集中できたはずの子どもの注意力を蝕んでいる可能性を指摘する声があります。
3. 小中高生の自殺者数が、急増している
警察庁の統計によれば、小中高生の自殺者数は2020年以降、急増しています。
もちろんすべてをSNSのせいにすることはできません。コロナ禍の影響も大きかったでしょう。けれど、SNSによるいじめや、自分と他人を比べてしまう構造、24時間続く同調圧力が、子どもの心を追い詰めている事実を、私たちは正面から見据える必要があります。
出典: 警察庁・自殺の状況
スマホは
机の上にあるだけで、
私たちを
「あほ」にする

テキサス大学などの研究チームが、520人の大学生を対象に行った実験があります。
スマホの位置を「机の上」「ポケットやカバンの中」「別の部屋」の3パターンに分けて、ワーキングメモリと流動的知能のテストを実施。
結果は驚くべきものでした。スマホが遠ざかるほど、認知能力が高くなる。逆に言えば、スマホが近くにあるだけで、私たちは確実に頭の働きが悪くなるのです。
これはスマホの電源がオフでも、画面を伏せていても起きる現象です。スマホの形をしたモックアップでも同様の効果があるという報告もあります。
なぜか。
私たちの脳は、無意識のうちに「スマホを見たい」「通知が来ているかも」「でも見てはいけない」という思考に常にエネルギーを使っているのです。心理学でいう「カリギュラ効果(やってはいけないと言われると気になる)」「ツァイガルニク効果(途中のものほど気になる)」が、ここで作動しています。
北海道大学の河原純一郎らの研究でも、似た実験が行われ、同様の結果が得られています。
つまり、スマホは「使うか使わないか」の問題ではなく、「近くにあるかどうか」だけで、私たちの認知に影響を与えているのです。
出典: Ward et al. (2017) Brain Drain研究 / ハーバード・ビジネス・レビュー(北海道大学の研究紹介)
「16になったら会いましょう。」とは何か
私たちの運動のキャッチコピーは「16になったら会いましょう。」です。
これは、子どもたちへのメッセージであり、SNSへのメッセージでもあります。
「16歳になったあなたと、SNSの世界で会いたい。それまでは、リアルの世界で、画面のない時間で、思いきり育ってほしい」
「あなたの心と脳が、SNSの仕組みと向き合える準備ができるまで、私たちは待ちます」
「16歳まで、SNSの側があなたに会いに来るのを待ちなさい」
なぜ16歳なのか。
オーストラリアの法律も、ヨーロッパの議論も、おおむね16歳が国際的な基準として揃ってきています。心理学者・神経科学者の多くも、SNSデビューは16歳以降が望ましいと指摘しています。
そしてもう一つ、日本の文脈で言えば、16歳は高校生になる年齢です。義務教育を終え、自分の進路を選び始める時期。子ども時代と大人の入り口の間にある、ちょうど良いラインだと考えています。
思い出してほしい
「家の固定電話しかなかった頃」のこと
ここで、ほんの30年前のことを思い出してみてください。
私たちが子どもだったころ、家には固定電話がありました。それが家族と外をつなぐ、唯一の通信手段でした。
友達から電話がかかってくれば、「もしもし」と親が出て、「○○くんからよ」と取り次ぐ。子どもは電話の前に座って話す。話の内容まで親が逐一聞くわけではないけれど、誰から電話が来ているか、誰と遊ぶ約束をしているかは、自然と親の耳に入る。
夜中にこっそり友達と電話することはできなかった。
学校から帰ったあとに、24時間続くグループチャットに巻き込まれることもなかった。
親に内緒で、見知らぬ大人と長時間やり取りすることも、構造的に不可能だった。
それでも、子どもには子どもの世界があったし、友達との秘密もあった。
「親の目を掻い潜って、こっそり何かをやる」というスリルもあった。それは子どもの大切な学びの一つでした。
けれど、それは対面のリアルな空間で、限られた時間の中で行われていた。
24時間続くデジタルの密室は、それとはまったく別物です。
人類は、子どもが大人の目から完全に隠れた個人通信回路を、24時間持ち続けるという状況を、長らく経験してきませんでした。これは技術が私たちにもたらした、あまりにも新しい現象です。
私たちは、これを当たり前だと思ってしまっています。けれど、本当にそれでいいのでしょうか。
監視ではなく、
気づける距離。
誤解しないでください。私たちは「子どもを監視しろ」とは言っていません。
言いたいのは、こういうことです。
子どもが何かに苦しんでいるとき、何かに巻き込まれているとき、その異変に「すぐ気づける距離」に、親や周りの大人がいることが大切なのではないか。
子どもが24時間、誰とどこで何をしているか、まったく把握できない状況—それは「自由」ではなく「放置」かもしれません。子どもの自由は大切です。同時に、門限がないことが自由でないのも、私たちは経験から知っています。
監視ではなく、気づける距離。
束縛ではなく、保護。
自由を奪うのではなく、信頼を育てる。
これが、私たちが大事にしたい姿勢です。
子どもの連絡手段はどうするか
「子どもから個人スマホやSNSを取り上げたら、友達と連絡が取れないのでは?」と不安に思う方もいるでしょう。
私たちが提案するのは、こうです。
・基本は、家族(または信頼できる大人)が共有している通信手段を使う。
・たとえば、家族全員が見られる代表メールアドレス。家族で共有しているチャットアカウントなど。
・友達との約束は、対面で、または親も介在できる状態で行う。※会社の代表メールのようなイメージです。
つまり、固定電話の時代の感覚に、ほんの少し戻すだけです。
なお、LINEのようなメッセンジャーアプリを、完全にこの運動の対象にするかどうかは、現時点では結論を保留しています。海外でもWhatsAppは規制対象から外されている一方、英国小児科学会などは「グループチャット」の問題を強く指摘しています。日本のLINEいじめの深刻さも知っています。これは慎重に議論を重ねていきます。
ただ、基本姿勢ははっきりさせておきます—子どもが大人の目から完全に隠れた、24時間の密室通信回路を持つことに、私たちは慎重であるべきだと考えています。
もちろん、大人同士はLINEやその他のメッセンジャーを自由に使えばいい。これは大人の道具です。
ただし、子どもの逃げ道は絶対に塞がない。
ここで、絶対に確認しておきたいことがあります。
私たちが減らしたいのは「子ども同士の24時間の密室通信」です。決して、「子どもが助けを求める経路」ではありません。
どんな家庭にも、子どもが信頼できる「外の大人」とつながれる経路は確保されるべきです。学校の先生、信頼できる親戚、子ども相談所、児童相談所、いじめ相談窓口—これらの窓口は、家庭の状況によらず、子どもがいつでもアクセスできる必要があります。
もし家庭内で苦しい状況にある子どもがいたら、その逃げ道は絶対に塞いではいけない。これは運動の絶対的な前提です。
また、離婚や別居で別の家に暮らす親と子どもがやり取りする場合は、家族の事情に応じた個別の判断を尊重します。「家族共有アカウント」が一律の正解ではないことも、私たちはわかっています。
連帯の仕組み
「うちだけ」じゃ、
無理なんです
「子どもにSNSをさせない」と、一人で決めるのは難しい。
周りの友達がみんなLINEをやっていて、グループから外れて孤立してしまう。これは私自身も、何度も悩んできたことです。
だから、必要なのは「連帯」です。
アメリカに「Wait Until 8th」という運動があります。3児の母であるBrooke Shannonさんが2017年に始めたもので、今や14万人以上の親が参加し、米国全50州に広がっています。
仕組みはシンプル。「同じ学校・同じ学年で10家族が集まったら、私は子どもが中学2年(8年生)の終わりまでスマホを持たせません」と誓約する。10家族集まれば誓約が発動し、参加家族同士で連絡を取り合えるようになる。
一人だと「うちだけ浮く」と思って踏み切れない。けれど10家族集まれば、もう浮かない。
私たちもこれを参考に、日本版の連帯誓約システムを準備しています。
「同じ小学校・同じ学年で10家族集まったら、子どもが16歳になるまでSNS(Instagram、TikTok、X、Facebook、YouTubeなど)と、ゲーム内のSNS機能(Discord、Robloxのチャットなど)を、子ども個人のアカウントで使わせません」
そういう約束を、共に支え合える仕組みを、現在構築中です。
これから、
私たちがやること
「子供の才能を伸ばすスクリーンオフアクション」では、これから次のことを進めていきます。
まずは、共感してくださる方が集まれるオンラインコミュニティを立ち上げます。Zoomでの勉強会、悩み相談、エビデンス情報の共有、専門家ゲストとの対話の場を提供します。子育て中の家庭だけでなく、地域の大人、子育てを終えた方の参加も大歓迎です。
同時に、日本版の連帯誓約システムを構築中です。同じ学校・同じ学年で10家族が集まったら誓約が発動する仕組みです。参加無料とします。またプライバシーも保たれます。
そして、岡山県和気町を拠点にした自然体験プログラムを準備しています。妻が長年続けてきた山と川での子どもたちの本気の遊びを、より多くの家族に開いていきたい。スマホを物理的に預け、火を起こし、川で遊び、土を踏む—そんな時間を、家族や、地域の仲間と一緒に過ごせる場です。
SNSやオンラインゲームより面白い現実の世界を、子供らしい時間を提供します。
さらに、地域・学校・自治体への啓発活動。SNS依存から子どもを守るためのエビデンスや実践方法を、どんどん共有していきます。
最終的には、社会全体の空気を、ほんの少しでも変えたい。「子どもにSNSをさせないのは、特別な家庭ではなく、当たり前の選択肢」と思える社会に近づけたい。
すでにスマホを
渡している方へ。
今日からできる
小さなこと
「うちはもう子どもにスマホを渡してしまった」という方も、大丈夫です。
今日からできることがあります。
完璧でなくていい。少しずつでいいです。
ここでは、私たちが実際に効果を感じている5つのことをお伝えします。
1. 通知をオフにする
電話以外のすべての通知をオフにしてください。プッシュ通知は私たちの脳の扁桃体を刺激し、ドーパミンを出させる仕組みです。通知を切るだけで、認知能力は回復します。
2. タイムラインを見ない
YouTube、Instagram、TikTok、X(旧Twitter)などのタイムラインを見ないようにする。タイムラインは、私たち一人ひとりに最適化されています。「最適化」とは、私たちをコントロールして、できるだけ長く画面に張り付かせるための最適化です。
SNSはあくまで「自分が能動的に検索するツール」として使ってください。差し出されてくる情報を受け取る場ではなく、自分から情報を取りに行く場として。
3. 寝室と食卓にスマホを持ち込まない
寝室にスマホを持ち込まない。食卓にスマホを持ち込まない。家族の時間と、眠りの時間を、画面から守る。
ここまでが、スマホとの距離を取るアクションです。次は、心と体を整えるアクションを2つ紹介します。
4. 運動する
週に2〜3回、20〜30分の朝ランや有酸素運動。または、週5回ほど30分の散歩。
通学や通勤などで自然に体を動かしている方は、それに少しプラスするだけでも構いません。
運動は、SNSで疲れた脳をリセットしてくれます。ドーパミンの過剰な刺激で疲弊した神経系を、もっと健康的なかたちで整えてくれます。
5. 頭の中を書き出す
頭の中のモヤモヤを、紙に書き出してみてください。
ただ闇雲に思いついたことを書くジャーナリングでもいいし、日記を書くのもいい。
私のおすすめは、ゼロ秒思考のA4メモ書きです。
A4の紙に、1分で頭の中のことを書き出す—これは元マッキンゼーの赤羽雄二さんが、ビジネスパーソン向けに開発したやり方ですが、私は高校の授業でも取り入れていますし、私の子どもたちも実践していて、目覚ましい成果を上げています。
頭がスッキリするだけでなく、自分が本当に考えていることに気づける時間にもなります。
詳しいやり方はこちらをご覧ください。
最後に
あなたへのお願い
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。
もし、何か一つでも心に残るところがあったなら、お願いがあります。
この記事を、誰か一人に共有してください。
ママ友、パパ友、子育て仲間、同僚、家族、ご近所さん、お孫さんがいる方—誰でもいい。「こういう運動が始まるらしいよ」と伝えてください。
それだけで、運動は前に進みます。
私たちは、政治家でも、有名人でも、大企業でもありません。岡山の田舎で3人の子どもを育てている、ただの夫婦です。背景に大きなスポンサーもいません。SNSを批判する運動は、IT業界から応援されにくいので、当面は厳しい立ち上げになると覚悟しています。
けれど、私たちには確信があります。
世界はもう動き始めている。日本でも、子どもをSNSから守る動きは確実に広がる。それは政府の規制を待つことでも、誰かが助けてくれるのを待つことでもなく、私たち親が、地域の大人が、自分の手で動かしていくものです。
「うちの子だけ守れればいい」と思っていた頃の自分を、私は反省しています。子どもは、家庭だけでは育ちません。地域の中で、社会の中で育ちます。だから社会を変える努力を、今度こそ、します。
これからの動きに、ぜひ参加してください
このサイトでは、これからの運動の動きを継続的にお知らせしていきます。
誓約システムの公開、オンラインコミュニティのメンバー募集、岡山県和気町での自然体験プログラム、地域や学校への啓発活動など
準備が整い次第、こちらでご案内していきます。
ぜひ、このサイトをブックマークに追加をお願いします。新しい動きを見逃さないようにしてください。
SNSを批判する活動ですが、SNSでも発信を続けていきます。
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YouTube: 準備中です!
そして、繰り返しになりますが—
この記事を、どなたか一人にだけでも、共有してください。
あなたから始まる連鎖が、運動を前に進めます。
ママさん、あなたは悪くない。
パパさん、一緒に変わりましょう。
地域の大人たち、一緒に子どもの未来を支えてください。
子どもたち、待っているね。
16になったら会いましょう。
それまで、私たちは仲間と一緒に、待ちます。

子供の才能を伸ばすスクリーンオフアクション
SCREEN
OFF
ACTION
「16になったら会いましょう。」
子どもを守る。ママも守る。パパは、変わる。

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